理香と来たのは駅前にあるファミレス。
夏休みだからか、沢山の学生で賑わっていた。
「聖先生、普通だったね」
「うん……」
「でもさ、澪の方を見てなかったんだよね……」
「うん……」
理香の話に、さっきから“うん”しか言えてない。
「もしかしたらさ、聖先生も澪のことが好きだったりして」
理香はそう言ってクスリと笑う。
「えっ?い、いや、それはないよ」
理香の言葉に胸が跳ね上がる。
「そう?ほら、よくいるじゃん?好きな子をイジメたくなるタイプな人。あんな感じじゃない?」
私は別にイジメられてるわけではなく、冷たくされてると言うか……。
「でも、それはないよ……多分、聖先生は本当に私のことが嫌いなんだよ……」
理由はわからないけど。
何のきっかけでそうなったのかもわからない。
「じゃあ、やっぱり理由を聞くしかないよね」
理香はそう言って、アイスティーを一口飲んだ。



