【先生×生徒シリーズ】先生の秘密





「あ、あのね、理香……実は……」



あそこまで言われて「何もない」なんて言えない。



「実はね……」


「うん」


「あのね……」



深く息を吐いた私は、理香に全てを話した。


話し終えたあと、再び沈黙が続く。


理香の顔を見ると、少し俯き、何か考えてるようだった。



「あのさ、澪……」


「ん、ん?」


「澪は聖先生が急に態度が冷たくなった理由を知りたいの?」


「そりゃあ、まぁ……」


「じゃあ、聞きに行けばいいんじゃない?」


「それは……」



そんな簡単なことじゃなくて、聞きに行ければ悩むこともモヤモヤすることもないわけで……。



「だって気になるんでしょ?モヤモヤしてるんでしょ?」


「うん……」



だけど、聞きに行ったとして聖は理由を話してくれないかもしれない。



「ねぇ、澪?」


「ん?」


「澪はさぁ、聖先生が好きなんだよ」


「えっ?」



私が聖を好き?


ありえない……。


私は聖が……。


大嫌いなはずなのに。


そんなこと……。