玄関の開く音で目が覚める。
寝てたんだ。
てか、今、何時?
身体を起こして、リビングのテーブルに置いてあるスマホを手に取った。
0時過ぎ……。
3時間も寝てた。
聖がリビングに入って来た。
「おかえり」
「あ、うん……」
そう言った聖は、私をチラリと見ただけで目を逸らした。
「ご飯、食べる?」
「いや、食べてきたからいらない」
目も合わさず、そう言った聖。
昨日までの聖と明らかに違う。
「ねぇ、私、何かした?」
「別に」
チラリとこちらを見た聖の目は、あの時と同じで冷たい。
「あのさぁ……」
「な、何?」
「お前さぁ、もう自分の家に帰れよ」
吐き捨てるようにそう言った聖。
「はっ?ちょ、訳わかんないんだけど?ここにいろって言ったのは聖でしょ?」
「もう大丈夫だろ?ストーカーされてねぇみたいだし」
「そうだけど……」
「だから帰れ」
どうして冷たい態度を取るの?
頭の中に“?”マークが沢山浮かんでくる。



