屋上を出た途端に足の力が抜けて、その場に倒れそうになったのを理香が支えてくれた。
「澪?大丈夫?」
「あ、うん……」
「澪、頑張ったね」
理香はそう言って私の頭を優しく撫でてくれた。
「あのね、理香……」
「ん?」
「凄く不思議なことなんだけどね。あれだけ好きだった水島先生が目の前にいたのに、胸がドキドキしなかったの……」
水島先生を見るたびにドキドキしていたのに。
今日は全くドキドキしなかった。
不思議な出来事。
「でもね、何でだろう……さっきから涙が止まらないんだ……」
屋上を出たあと、涙が止まらなくなっていた。
溢れ出した涙がポロポロと落ちていく。
理香何も言わずに、私の身体を優しく抱きしめてくれた。



