学校に着き、教室のドアを開けた時、みんなに注目された。
普段、遅刻なんてしたことない私が遅刻したんだから、そりゃあ注目されるだろう。
その後に、みんなの目が見開いていって、そのまま固まっている。
それは授業をしていた先生もチョークを持ったまま手が止まってる。
クラス全体が、私以外、全く動かず一時停止状態。
「あ、あの……」
私の言葉に、みんなが一斉に動き出した。
「ちょ、澪!?どうしたの?」
声をかけてきたのは里香だった。
それと同時に教室中がガヤガヤと煩くなる。
先生が注意したって、煩いのは止まらない。
「えっ?何が?」
「か、髪……」
「髪?あー、暑いから切っちゃった」
私はそう言って自分の髪に手を当て、クスリと笑い、自分の席に座った。



