「水島先生の手伝いをしてた」


「はっ?」


「遅くなったから車で送ってもらった。これで満足?」



聖の眉間のシワがさっきよりも深くなる。



「明日も手伝いを頼まれたから遅くなるけど、心配しないでね。晩ご飯なら冷凍庫にカレー入ってるし、それを食べといて」



何も言わない聖。


ただ、私の顔をジッと見ているだけ。



「そういうことだから。私、今日は疲れたからシャワー浴びたらもう寝るね」



リビングを出ようとした私の腕を聖が掴んだ。



「な、何?」



振り向き、聖にそう言う。



「あいつはやめとけって、前に言ったよな?」


「はっ?」



確かに前にそう言われた。


だけど……。



「何で聖にそんなこと言われなきゃいけないの?私が誰を好きになろうと聖には関係ない!それに水島先生の何を知ってそんなこと言うの?」



私は聖が掴んでいた腕を振りほどいて、リビングを出た。


寝室に入り、ベッドに倒れ込む。


何であんなこと言われなきゃいけないのよ!


ムカつく。


聖と一緒にいたらストレス溜まるよ。


私は深い溜息をついて、そっと目を閉じた。