水島先生と2人の空間。
大好きな水島先生なのに……。
今は早く車から降りたくて仕方ない。
「桐野は好きな人、いるの?」
「えっ?」
顔が熱い。
額から汗が流れてくる。
それをハンドタオルで拭き取っていくけど、汗が止まらない。
「好きな人、いるんだ?」
「えっ?い、いや……その……」
「慌ててる。桐野は可愛いね」
その時、水島先生の手が伸びてきて、私の頭に手をポンと乗せた。
胸が苦しくて、苦しくて……。
まるで水の中にいるみたいで……。
「その長い髪も好きな人のために伸ばしてるのかな?その人は桐野に好きになってもらって幸せ者だね」
水島先生はそう言ってクスクス笑う。
私が好きな人は……。
あなたです。
そう言いたい……でも言えないもどかしさ……。



