聖も水島先生みたいに優しかったらなぁ……。
……って、なんで聖が出て来るのよ!
もぉ!
頭の中に浮かんだ聖を消し去る。
水島先生の手伝いを頑張らなきゃ。
止まっていた手を再び動かし始める。
しばらくして数学準備室のドアが開いた。
水島先生が戻って来た。
襲いかかる緊張感。
「はい、これ飲んで?」
「えっ?」
笑顔の水島先生は私の前に、オレンジュースのペットボトルを置いた。
「喉、渇いたろ?」
水島先生の言うように、暑さと緊張で喉がカラカラだった。
「あ、ありがとう、ござい、ます……」
私はペットボトルの蓋を開けて、オレンジュースを一気に喉に流し込む。
渇いていた喉が潤っていく。
冷たくて美味しい。
3分の1くらいを一気に飲んで、ペットボトルを机に置いた。



