水島先生に言われた作業を黙々としていく。
水島先生と2人きりで同じ空間にいると思うと、ドキドキする……。
机を挟んだ向かいに座った水島先生は、ノートパソコンを広げて仕事をしている。
職員室に戻らなくていいのかなぁ……。
2人きりだと緊張しちゃうから、戻って欲しい気持ちもあるけど。
だけど、初めての2人きり。
戻って欲しくない。
このまま、この時がずっと続けばいいのに……。
そんなことを考えてる自分もいて……。
「桐野?」
「…………えっ?あ、は、はい」
「どうしたの?」
「えっ?」
水島先生と目が合う。
笑顔の水島先生が私を見ている。
「さっきからボーとして、暑い?エアコン、つけようか?」
「あ、い、いえ、だ、大丈夫、です……」
私はそう言って苦笑いをした。
「すぐ戻って来るから、作業続けてて?」
「あ、はい……」
水島先生はノートパソコンを閉じると、数学準備室を出て行った。



