ドライヤーの暖かい風と、聖の手櫛が心地よくて眠気を誘う。
ウトウトしていると、ドライヤーが止まった。
「できたぞ」
「あ、ありがとう」
完全に渇いた髪はサラサラしていた。
指通りもいい。
「じゃー、そろそろ寝るか」
「う、うん……」
……って、そう返事したけど、私はどこで寝たらいいの?
ま、まさか、聖と同じ布団ってことはないよね?
「俺はここで寝るから、桐野はベッドを使え」
「えっ?」
まぁ、一緒に寝るなんて有り得ないか。
「もしかして……」
聖はそこまで言うと、私の顔をジーと見てきた。
「な、何よ」
「一緒に寝たかった?」
聖はそう言ってニヤリと笑う。
「は、はぁ?そ、そんなわけないでしょ!」
何、考えてんのよ!
聖はクスクス笑ってるし。
本当にムカつく。
私はソファから立つと、聖のことを無視してリビングを出た。



