お風呂から上がり、タオルで髪をワシャワシャ拭きながら、冷蔵庫からペットボトルのお茶を取り出した。
それを一気に飲むと、渇いていた喉が潤った。
「お前、髪を乾かさないの?」
「今日は疲れたからいい」
時間がある時にはドライヤーで乾かすけど、疲れていたりしたら乾かす気力もなく濡れたまま寝ることもあった。
私はソファに座り、髪を拭いていく。
私が座ったのと入れ替わるように、聖はソファから立ち、リビングを出て行った。
戻って来た聖の手にはドライヤー。
「寝れたままで寝たら風邪ひくだろ?それに朝、起きたら髪が爆発するし」
「大丈夫だよ?」
「俺が乾かしてやるよ」
「えっ?い、いいよ」
そう言ったけど、聖は私の髪をドライヤーで乾かし始めた。
腰まである長い髪。
水島先生が長い髪の人が好きだという噂を聞いて、ずっと伸ばしてきた。
聖の指が頭に当たるたびに、肩がビクンと揺れ、背中がゾクゾクする。
「綺麗な髪なのに、もったいない」
そう言いながら手櫛で丁寧に髪を乾かしていく。
私のすぐ後ろに聖がいて、胸がドキドキしていた。
聖なのに……。
大嫌いな聖なのに……。



