「とりあえず必要なもの取りに帰れ」


「はっ?」


「いや、だから、ここで暮らすんだろ?」



うん。


それはわかってるよ?



「だから今から自分の家に帰って、必要なものを持って戻って来い」


「えっ?ちょ、ちょっと待って?同居って明日からでしょ?」


「はっ?今からに決まってんだろ?」



聖はそう言って、私のおデコにデコピンをかました。



「……った!」



おデコを手で押さえる。



「いったーい!」


「そんなに痛くしてねぇよ。早く行って来いよ?」


「わ、わかったわよ!」



私はおデコを押さえたまま、リビングを出た。