あの日の向日葵。

No.2 きっかけ



~昼休み~
「ごめん!凪!あたしルーム長の仕事あって一緒に昼ごはん食べれない!!ごめん!」
顔の前に手を合わせて杏里が必死に誤ってくる。
「大丈夫だよ!頑張ってね!」
私はガッツポーズをする。
「うん!んじゃ、いってくる!!」
「いってらっしゃーい!」
さて、どうしようかな。
1人で教室で食べるのもなんかなぁ……
よし、外行こう!人が居ない場所でたーべよ!
私はお弁当を持って昇降口で靴を履き替え、外に出た。
人気がない中庭に行った時、あるものに目が止まった。
「なにこれ!きれーい!何の花かなぁ?」
辺り一面に青色の綺麗な花が咲いていた。
「それ、勿忘草っていう花。」
ビクッ
背後からいきなり声をかけられた私は驚いて前のめりに転んでしまった。
「痛ったぁ~!」
膝が擦りむけた。地味に痛いよぉ~(泣
私が痛がっていると、いきなり笑い声が聞こえてきた。
「あっはは!どんな転び方してんの!やばい!面白いわ~wwwww」
そこで笑っていた人物。私に声をかけてきた人物は、青野太一だった。
えっ。なんでこんな所にいんの!?
しかも、人の転んだところ見て笑うとかサイテー!
「な、何の用ですか……!?」
私は内心ビクビクしながら青野太一に向かって言った。
「いや、たまたま外に居たら広瀬さんがこっちに来るのが見えて追い掛けてきた!そしたら広瀬さんがこれ、何の花だろって言ってたから答えただけ!」
何で私を追ってくる必要なんかあるの?
あっ、もしかして私からお金を巻き上げようとしてるんじゃ……。
私は無意識に戦闘態勢に入っていた。
「何でそんな構えてんの?wwwダメだ!やっぱ面白いね!話しかけて正解だったわ!」