あの日の向日葵。

~登校中~
「おせぇーっつの。」
杏里が真顔で言ってくる。
「ごめんなさい。昨日ついつい夜更かししちゃって…………。」
私は顔の前に手を合わせて謝る。
「はぁ……もういいよ。慣れてる。」
杏里は呆れた様子で私に言ってくる。
この子は仲田 杏里。中学からの大親友だ。
同じ高校で家も近いので一緒に通っている。
腰まである茶色の髪を風になびかせながら杏里は言った。
「もう寝坊すんなよ。次はねぇぞ!」
「はぁい。」
杏里はアネゴ肌でサバサバしてる性格。だから、女子にも男子にも人気!
私とは正反対。
私は男子ともまともに話したことがない。クラスでは目立たないように生活している。
これが私の日常。
キャピキャピしている女子は苦手。
もちろん女子とイチャイチャしてる男子も無理。