ちぐはぐ恋模様

それから私は毎日寝坊した。
とくに何を話すわけでもなく、ただ当たり前のように隣に彼が座るから。
どことなくその場所が居心地がいいと思ったから。

私も彼も互いのことは何も知らない。
何も聞かなかったからだ。
それでよかったのだ。
私たちはそのままでいい。

そんな時間を繰り返してどれほど経っただろう。
気付けば私たちは進級する時期だった。
次は最高学年か…
そんなことを思い始めた頃、彼はパッタリと来なくなった。

通学時間が変わったのだろうか。
それとも私が嫌になったのだろうか。
あるいは怪我や病気なのだろうか。

色々考えてみたりはしたものの、結局分からずに私は3年に進級した。