神様の敷いたレール

ごめんなさい。でもみんなにはモモが休んだってことになってるんだよな」
俺が完璧に悪いことなのだがただ謝るのも釈なのでニヤついた顔で反撃する。
気づかなかったと言わんばかりに瞳を大きくし反応する。
「そうだよ。入れ替わったのみんなにはわかんないから私皆勤賞なくなっちゃったじゃん」
「そっちかよ」
まさかの反応に飽きれて言葉がでない。
ゆとり教育のこのご時世に皆勤賞を目指す者がいるとは思わなかった。
「小学校から欠かさず学校に通ってたのにー」
頭を抱えうずくまる。
思わぬ方向にダメージがいってしまったようだ。
「いや、そんなに落ち込まなくても。俺なんて高校始まって3日で皆勤賞なくなったぞ」
「サボり魔の水月と一緒にしないで」
鬼の形相で睨まれる。
話す余地を与えてくれずものすごい勢いでモモが話を続ける。
「私は水月と違って学校も部活もラジオ体操だって休まずやってきたの。なのにこんなところで皆勤がストップしちゃうなんて・・・」
俺にはよくわからないがモモにはとても申し訳ないことをしてしまったようだ。
ここは平謝りだがとりあえず誤っておこう。
「よくわかんないけどなんかごめんな」
「絶対悪いと思ってないでしょ」
やっぱりばれたか。
正直、サボるのは当たり前人生楽に賢く生きることがモットーの俺には残念ながら理解できない。