変なリズムで

あたしの頬っぺたから
空気を抜いてゆく。



「あたしがカエルさんなら…ココの棚はモンスターだよ」



飲み込まれちゃうかと想ったもん。



「ははははっ。それは大変だぁ。大切な美月が食べられちゃわない様…俺もコイツ等を…どうにかしてやらないとなぁ」



鷹里博士は天然なのかな??



あたしの小さな心が

きゅうって

少し締め付けられちゃう様なコトを

サラリとゆってくる。



“大切な”



別に
その言葉 自体に

なんの特別な
感情も意味すら

含まれていなかったとしても…。



自分の焦がれてる人の口から

そんな優しいトーンの声で聞かされてしまったら



勘違いだってしたくなるし

ほんの些細な
小さな小さな

期待だって持ちたくなっちゃうのに…。



鷹里博士には

付き合ってる人ってゆうのは居なそうだけど

きっと

心に決めてる人が居る。



博士と初めて会ったトキ。



大切な人を
失ってしまったコトを

聞かせてもらったカラ…。



たぶん博士は
その人のコトを愛してる。



きっと
ずっと ずっと

この先も

その想いは
変わらないんだと想う。



そう想わせる証拠に



さっき見つけてしまったんだ…。



赤い羽を探してる時に。



きっと

博士が
物凄く大切にしてる

特別な写真。



今まで
博士の身の回りで

人が写ってる写真は
見たコトが無い。



研究の為かなんなのかは
よくわからないけど

風景だったり
物の写真は見たコト有るケド。



優しそうな人だったなぁ…。



鷹里博士と一緒で

パッチリな二重で
睫毛も長くて…。



髪の毛だって柔らかそうで綺麗なカール…。



まるで

フランスの お人形さんみたいだった。



鈍臭い
あたしとは大違い。



「あの…鷹里博士…」



なんだか顔は上げられナイ。