ぼっちな彼女と色魔な幽霊


「もう少し行けば、海水浴場がある気がする」

そういった通り、右手に白い建物と駐車場が現れ、奥を見ると階段になっていた。たぶんあの先に浜がある。

「よし。走るか」ヨウは急に言い出すと、走り出した。

「はぁっ? 待ってよ!」

追いかけるけど、只でさえ足の遅いわたしと男子であるヨウとは体格、体力うんぬんの前にものすごい差があった。

ヨウは階段を勢いよく上りきると振り返った。

「おっせーな!」

「遅いに決まってる!足遅いんだから!」

誰もいないことをいいことに、大きい声で叫ぶ。

階段を上りきるころには息が上がっていて、ヨウはふらついたわたしを腕で抱き留めた。

「うわっ」

「お前、そんなに足にくるってどんだけ運動不足なんだよ」

呆れながら言うけど、見えた景色に、わたしは息をのんだ。