ぼっちな彼女と色魔な幽霊


「やっぱり! ですよね? 幽霊の姿見てますよね? わたしそのとき隣にいたんです。わたしも幽霊の領くん見えたんですよ」と、得意気に伝えてみるけど、

じっとわたしの顔を品定めするように見てから、

「記憶にないです」

と、はっきり告げて首を傾げた。

……それはそうだ。

こんなに印象のない顔をあの一瞬で覚えられるはずがない。

それか隣にいたわたしなんて目に入らなかったかもしれない。

でも、それでも、わたしが幽霊のヨウと出会ったことくらいは、信じてもらえるかもしれない。

なんて淡い期待は一瞬で砕けた。

「妹を巻き込むな」と、ヨウは冷たく言うとそのまま帰ってしまったから。