「あれ?」
「駅、わかる?」と、ニ嶋くんが言った。
「あ……たぶん」
「送ろうかと思って」と言い掛けると、ヨウが「大丈夫だったらいいだろ?」と口を挟む。
……無理やり、ニ嶋くんに連れてこられたのかな。
それとも帰るついでに乗ってきたのかな?
嫌々な感じは伝わってくる。
なんだよ。少し喜んで、損した。
「あ、ヒカルちゃん」ニ嶋くんがわたしの肩越しに声をかけた。
振り返ると、ショートカットのハツラツとした印象の女の子。
誰だっけ。凄く見たことがある。そうやってやっと思い出した。
「ヨウの妹だ」とわたしは呟いていた。
「はっ? なんでお前知ってんの?」とヨウが気持ち悪そうな顔をして言う。
「教えてくれたじゃん。妹だって」と言ってみたけど、表情は変わらない。
「新くん、兄ちゃんなにしてんの?」と言って、わたしにも軽く礼をした。



