ぼっちな彼女と色魔な幽霊


カラオケの前。数名の男の子達が見えた。

二嶋くんとヨウが穏やかそうに話してる……から、仲直りできたように見え安心した。

次はわたしの番だといいんだけど。

「おっすー! 友達来たよ」と、才伽ちゃんが近づきながらみんなに声をかけるとヨウは険しい顔つきに変わった。

「よろしくー」

「名前なんつうの?」と、自己紹介を踏まえながら訊いてくる男の子達と対照的に、ヨウは口を閉ざして目を逸らした。

怒ってるように見えて、うまく笑えなかった。

カラオケルームに移動して、順々に座っていく。持ち込んだお菓子をパーティー開きにして、ジュースで乾杯した。

「あれ歌ってー」とみんなで曲を選んだり、雑談し和やかな空気に一時的だけどほっとする。

隣に才伽ちゃんを挟みヨウと並んで座っている。もちろん話しかけることもないし、話しかけられる雰囲気じゃない。

「才伽いつもの!」と呼ばれると、立ち上がり席を離れ、マイクを握りしめた。

間に、誰もいなくなってしまった。

声、かけるべきかな……。

横目で見るけど勿論、目なんかあわない。

緊張して喉が渇きジュースを一口飲み込んだ。