ぼっちな彼女と色魔な幽霊


わたしは今日、ヨウに伝えたいと決めていることがあった。

もう気付いていた。

わたしは、ヨウのことが好きだ。好きだ好きだ好きだ。とっても好きだ。

なのに、ヨウは幽霊で現れたと思ったら、実は生きてて別れた彼女を引きずってる可能性ありなんて、さすが主役になれないわたしの片思いの相手にふさわしい。

やっぱりわたし、つくづく底辺だと思う。

てっぺんはきっと本能的にてっぺんを選ぶんだ。そう決まってる。じゃないとてっぺん遺伝子残せないしね。

でも底辺なわたしでも、てっぺんなヨウとこうして出逢えたことには何か意味があったのだと思いたい。

じゃないと、わたし、今死んだら、浮かばれない。

本当に浮かばれない。

さて、底辺なわたしらしくできることをするか。

ヨウを真似て大きく伸びをした。