二人の少し後ろを二嶋くんと並んで歩いた。

「いつもこんな感じ。街来てもやることないから。あとゲーセン行くくらいかな」

「みんなで遊ぶと?」

「うん。地元にいると釣りとか行くけどね。海近いから」

「釣りかぁ」

「したことある?」

「ない」

「今度遊びにきなよ。教える」

「う……うん」と、頷く横で、ヨウは一緒にいることよりも周りの人波を楽しんでいるように見えた。

もしかしたら、誰かを探しているのかもしれない。

この前、見かけた女の子とか。

そう考え付くと、わたしはちゃんとヨウが着いてきてくれるのか、心配になっている。