才伽ちゃんは、戻ってくると袖にポッキーの袋を隠して現れ、飲食禁止なのに、そっと周りを確認してから差し出した。
一本つまんで、ポキッと気持ちのいい音がするから慌てて食べた。
背中を丸めたり、手で口元を覆ったり、それぞれのやり方だけど、三人で悪いことをしているせいか、顔を見合わせると自然と笑みがこぼれた。
二嶋くんは少し部活に顔を出すと言って図書室で別れた。
才伽ちゃんとは同じ電車で、見計らったようにヨウは自然と現れ、わたしの隣に座った。
「それにしてもあのいちゃつき、うざいね」と、遠目で言う。その先には、わたしたちと同年代くらいの男女ふたりが手を繋いで会話をしていた。
今にも抱き合うのではないのかというくらいの熱い視線を浴びせあっていた。



