「何かって?」
「あっ。わからないけど。昔は友達いたんでしょ? 面倒くさくなるような何かあったのかなーって、気になっただけで」
「さあ」と首をひねる。
「そういや才伽、昔はうちのクラスの……ほら、山下も同中で仲良かった時期もあったけど、気づいたら一緒にいなくなってたんだよな」
「えっ? 山下さんと?」
この前の放課後の殺伐とした二人のやりとりを思い出すと、昔仲が良かったなんて思えなかった。
「まあ俺は良くわかんねーし、同性の友達のがいて楽しいと思うんだけどな。
まあ才伽は俺らといても自然だからなー。男友達みたいに感じてはいるけど」
「そう言ったら才伽ちゃん怒りそう」
「あ、内緒ね。今の」と優しく微笑んだから、ドキドキしながら頷いた。
「だからこの前、広報に女子がいなくて寂しいとか言ってたの聞いて驚いたんだよね。
本当はそんなこと思ってたりしたのかなって。
まあだから、そういうこと考えないで仲良くできる人がいて良かったと思うよ」
「……うん。わたしも仲良くできてるなら、嬉しいな」と急に照れくさくなって、下を向いた。



