「あれ?」
「一緒帰るんでしょ?」と、ぶっきらぼうに言った。聞こえて待っててくれたんだ。てっきり、あの勢いで帰ってしまったと思ったから、少し驚いた。
「ごめん。イライラして足が止まんなかった」
才伽ちゃんは言った。
「ううん。さっきはありがとう」
勇気を振り絞って言うと、「山下、二嶋に告白して振られたんだよ。だからあんな嫌みを言ってきたんだよ」と、呟いた。
「そっ……そうなの?」
「だから気にすんな。周りもあわせて文句言ってただけかもしんないし。羨ましかったんじゃないの?振られたらもう頑張れないからさ」
そっか。そんな風なこと全然思いつきもしなかった。
確かにわたしが僻まれる理由にはなるのかな。
たまたま拾ってもらったとはいえ、二嶋くんと校外学習の班になったり同じ委員会に入ったり、そういうの好きなら憧れるポジションなのかもしれない。
「二嶋、モテるよ」
「えっ?」
「モテる。西宮さんも、好きでしょ?」と笑った。



