入院してからの初めは、看護師さんに
「お茶のんでいいですか?」
と聞くぐらい調子が良かった。

でも、入院退院を繰り返しているうちに病状は悪化する一方。
おじいちゃんが、入院しているときお母さんはお父さんに、
「父親が癌になってしまった」
と泣きながら言うのです。
それを、私は布団で聞いて、
(嘘でしょ…何で…)
と思いました。
その日、おじいちゃんの家に行き仏壇に拝みながら私も沢山泣きました。

いままで、誰かがかけるということや居なくなるかもしれないということを一切考えたことがなかったから。