きみを想うこと

あれから屋上から私達は2人で並んで教室に戻ってきた。
昼休みはあともう少しで終わるところだ。
伊織は教室には居なくて竜たちは教室でゲームをしながら騒いでいた。

食べかけのお弁当やお昼がまだ散らばっていた。

「おー!おかえりーラブラブカップル」

竜は私たちを見るなりそう言ってきた。
ラブラブカップル?

確かにカップルだけど、私と浩斗しか知らないはずじゃ?

「浩斗たちデキテんだろ?女子たちが屋上で見たって言ってたぜ」

見た?会話を?
きっと屋上で2人で仲良く話してたのがカップルに見えたのかもしれない。

ちゃんと周り確認すればよかった……
そのおかげでクラスの女子から痛い視線が刺さる。
浩斗はただでさえ転校生でもてるから女子は放っておかないと。

私これから嫌われるかもな……
なんて言ったらいいのかわかんなくて、私は急いで弁当を片付けた。
だけど浩斗はその場で立ちすくんでなにかを言った。

「デキテんのほんまやで」

浩斗は竜に言ったつもりなんだろうけど、少し声が大きかったから周りの女子たちも聞こえていたと思う。

なぜか恥ずかしくなって下を向く。

「竜、ごめんな」

浩斗は竜に謝った。でも竜は相変わらずの笑顔で大丈夫だぜ!!なんていってた。

なんのことかわかってるけど、あえて言わなかった。


そのあと、伊織が教室に入ってきた。
多分悠士先輩とラブラブしていたんだろう。そんな気がした。

「葉月おめでと!浩斗!私の葉月を大切にするんだよ、わかった?」

伊織は全て分かっていて私の肩を抱き寄せてそういうなり浩斗は頷いた。
伊織って本当に好きだなぁ。いつもありがとうって言いたいな。

伊織は周りのひそひそ声が聞こえていたのかわかっていたけど私のことを考えて何も言わなかった。

「もう授業始まるよ!あとは放課後ラブラブしなさい〜〜」

伊織はそう言って私のほっぺたを摘む。

私ははいと言って自分の席に戻った。