さ、さすがは瑠夏。何でもよく知ってる。


「じ、実はね…」


昨日の雨やどりのことについて、話した。たぶん、瑠夏なら何か知ってるに違いない。


「お、岡田 嶺人⁉︎」


瑠夏の声にクラス中の女子の視線が集まる。うっ…、すっごく気まずいんですけど。


「ちょ、ちょっと瑠夏! 声が大きいよ!」


「ゴメンゴメン…! でも、今の話ってホント⁉︎」


「え? 何が?」


「はぁー。やっぱね」


「いや何がやっぱね、なのか全然分かんないよ」


「でしょうね〜。詳しくは昼休みにでも!」


「ええ~! ちょっと瑠夏⁉︎」


結局、私が何度聞いても瑠夏は何も話してくれず…そのまま昼休みになったのだった。