「楓〜! 起きなさーい‼︎」
バターンと、ドアが勢いよく開いたかと思えば、ためらいもなく、布団を引っぱがすお母さん。
「うぅーん…。今日土曜だよ? 休みだよ…休み」
「そういうことじゃなくて! とにかく早く起きなさい! あんたと約束してるって男の子が来てるわよ!」
「…はあ⁈」
なになになに?一体どういうわけ?
意味がわからない…
「はあ⁈はこっちのセリフよ! あんた今日、デートなんじゃないの? っていうかとあんたいつ彼氏できたのよ」
「彼氏じゃないし! デートじゃないし! そもそも心当たりが…、あっ、マジか」
そうだ…、アイツだよ、アイツ。本当に来たんだ。
てか、家分かったんだ。ある意味ヤバイくない?
「ブツブツ言ってないで、早く着替える! あんたは準備に時間がかかるんだから!」