「いいじゃん別に! だって、彼だよ彼!」


「そういうけどさ? バイト押し付けられたり、ホント最低な男なんだけど?」


瑠夏は、本当のアイツを知らないんだ。ちょっとカッコイイからって、調子乗ってるアイツを。


「そうかな…? 確かに、バイト代わってとかむちゃぶりあったかもしれないけど、それって信頼されてるからなんじゃないの?」


「信頼? まさかあ! ただ単に私でいいやってだけじゃない?」


仮に、だとしても何で私?他にたくさんいるだろうに。


「うーんどうだろ? でもね、間違いなく言えることは、彼の中で楓は他の女の子とは違うってこと」