「なぁんだー、やっぱ図星か」


「ち、違うし」


「はいはい…! ぼやぼやしてっと店閉まっちゃうよ?」


いきなりグイッと腕をひかれ、私の家とは真反対の方向へと歩き出す。


「ちょ、ちょっと‼︎ 私はまだ行くなんて一言も…」


「いいからいいから!」


爽やかな笑顔をそう言われて、普通なら断るはずなのに。


…なぜか断れなかった。そう、なぜか…