「…私が逃げてる?」


「うーん…。なんて言うか…、そうかも…しれないっていうか…。ただ、何となく避けたいなって思ってるでしょ?」


瑠夏は優しく微笑みながら、空を眺めた。


「確かに…そうかも。傷つきたくないって考えちゃうし。私…どうすればいい?」


「…どれが正解なんて、私にだって分からないよ。けどね、まずは逃げないことだろうなって思うよ。だから…、一緒に探そ?」


空を見上げてた瑠夏が視線を戻し、語りかけるように話す。


「…い、一緒に?」


「そ。幸せな恋をさ。恋って…、本当はすっごく楽しくて幸せなものなんだって、一緒に…実感しよ…?」


「…ありが…と」


信じたいな…、この涙は幸せの始まりの涙なんだって…