「…見るな」

すぐ後ろから先輩の声が聞こえる

わたしは怖くて振り返ることができなかった


「見るなよ…」


二度目の声で、わたしはようやく振り返った


上を見ると
早川先輩がいて、前髪の奥に冷えた瞳

私のことは見ていなかったけど
さっきとは全然違う