私たち暴走族と名乗ってもいいですか?(下)


「瞬、2階にタオルあるからありったけ持ってきて!」

「分かった」

「あ、あとお湯も!!」

「秋奈、替えの服持って来たぞ!」

「ふーちゃんそれ後!!」

「あ、ハイ」

 古着屋さんの古川さんことふーちゃんがドヤ顔で服持ってきてくれたけど、それどころじゃない!

 裁縫道具の中にあった裁ちばさみを持ってきて、袖の方から服を切る。

 脱がせられないからしょうがない。

「夏樹くん、痛かったらタオル噛んでいいから」

 瞬が持って来たタオルの1枚を噛ませて、お父さんが持ってきてくれたバケツに入ったお湯にタオルを浸して絞る。

 地や土で汚れた腕を拭くけど、あちこち痣だらけだ。

「秋、それ貸せ」

 瞬が体を拭くのは代わってくれたからきれいになったところから傷の手当てを始める。

 骨が折れてなさそうなのは幸いかな。

 消毒しても血がにじんでくるところにはガーゼを当てて、痣だけのとこは湿布を貼る。

 体を横にさせて背中も診たけど、こっちも酷い。

 一旦拭いてから湿布貼ったりして、瞬と2人で体を起こしてお腹周りに包帯を巻く。

 足も拭いて手当して、ふーちゃんが持ってきてくれた代わりの服を着せる。

 元の服はもう着れないからしょうがない。