私たち暴走族と名乗ってもいいですか?(下)


「…な、つきくん?う、嘘でしょ!?」

「え、秋奈知ってるのか?」

「夏樹くん!ねぇ、夏樹くんだよね!?」

 商店街の人たちから夏樹くんを受け取ったけど、力が抜けてるせいか重たい。

 顔を覗き込むとうっすらと目を開けていて、あの時の寂しそうな色を帯びていた。

 やっぱり、夏樹くんなんだ。でも、どうして…。

「秋、運ぶから肩持ってやれ」

「う、うん」

 瞬が反対側に回って、2人で何とか夏樹くんを引きずっていく。

 お父さんが先回りして奥の部屋の襖を開けてくれる。

 奥の部屋で夏樹くんを寝かせて怪我の具合を見る。

 幸い、手当てしようがない大きな怪我はないみたいだ。

 だけど、顔は腫れ上がってるし、手はあの時と同じように血まみれだし、腕や足も傷だらけだった。