私たち暴走族と名乗ってもいいですか?(下)


「秋、もう会えなくなるかもって言ったから連れて来たんだろ」

「あ、そっか…」

 名前聞いても、もう会えないか…。なんだか残念。

 夏樹くんは苦笑を浮かべて、悪いななんて言う。

 もう会う気ないみたいじゃんか。

「瞬桜くん、そろそろ送っていくわ」

「あ、すみません」

「キミも、送っていくわ。家どこ?」

 時間を見ればもうすぐ12時。日付変わっちゃう。

 立ち上がった瞬と私だけど、夏樹くんは急に表情を歪める。でもその顔はすぐに笑顔に消えた。

「もう十分お礼してもらったんで、自力で帰るわ」

「え?でも…」

「んじゃ、ありがとうございました」

「え、夏樹くん!!」

 ぺこっと頭を下げた夏樹は急ぎ足で玄関に向かって、ちゃんと靴を履かないまま外に飛び出して行ってしまう。

 追いかけたけど、夏樹くんの足は速いのかもうずっと遠くに姿があって、追いかけられそうになかった。