私たち暴走族と名乗ってもいいですか?(下)


「あ、キミ!お風呂入っておいで」

「え?」

「いいからいいから!着替えは用意するから、ね!」

 お母さんははっとしたように慌てて男の子をお風呂場に案内していく。

 春ちゃんの新品でちょっと大きな服を一緒に出してお風呂場に男の子を放り込んだのが見えた。

 脱衣所のドアを閉めて、お母さんは素早く私たちの前まで戻ってくる。

「秋奈!あの子なんなの!?」

「え、えっと…だからカツアゲから助けてくれて…」

「なんであんなに血まみれ!?」

「け、ケンカしてたから…」

「なんで連れて来たの!」

「だって、お礼できないと思って…」

「…はぁ、秋奈は…。まぁいいわ。ご飯食べたら帰るでしょう」

「すみません。止めれなくて…」

「瞬桜くんのせいじゃないわ。2人とも、無事でよかった。瞬桜くん、ご飯食べたら送っていくからね」

「すみません…」

 矢継ぎ早の言葉が何とか終わる。お母さんは台所に戻って軽くご飯を準備してくれる。

 手を洗ってからリビングでそれを待ちながら、男の子も待った。