「随分と古い小屋だな」

小屋は草や木で覆われ、空を見上げても一面を覆われており、月明かりが差し込んでいなかった。

「中に入ろうぜ、葵も俺達も休憩しよう」

「ああ」

滋は1人で小屋の出入り口に向かって行き、扉を開けた。

小屋の扉は鍵がかかっていなかった。

「……」

葵はずっと黙ってしまっている。

中に入ると、滋はそそくさと椅子を探し出し、そこに葵を座らせた。

小屋の中は、椅子や机、包丁のような物等、色々な物が転がっており、何かの異臭も感じられた。