新学期


私の名前は薄沢咲良という
近江谷高校2年生になる

「4組か…」

また、いつもの通りの日常がやってくる
いつも通り学校に行き
いつも通り授業を受けて
いつも通り帰宅する
無限に続くループのように…

そして、私は誰にも気付かれないように…
いや、違う
誰にも気付いてもらえない

家にいても、学校にいても
私は空気のような存在…

だから、別に気付いてもらえなくてもいい

さて、今日はどんな事があるのだろう

「…フフッ」

私の声は、皆の騒がしい声に消えて言った