『私は忘れられそうで嫌なの。 我が儘だけど、私って嫉妬深いから……』 と言いながら笑う。 でも、知ってるわ。 本当は今でも泣き出しそうなのに。 『美稀……』 『さっちゃんにも頼めない、 私が死ねば私の家族に関わることもなくなる』 『じゃあさ?……信じようよ?』 私は美稀の手を握りながらそう伝えたのを覚えている。