高2の夏に戻る。ある日、チャットサイトで大学生と出会った。進路の相談に乗ってくれ、話もすごく面白い人だった。頼りになるし、現役の人の話を聞けるのはありがたかった。私の進路の相談役になってもらった。
LINE交換をして1週間。進路以外の話もし始めた。好きな音楽の話やスポーツの話。どんどん仲良くなっていき、写真交換までした。すごくかっこいい人で、だんだん、その大学生のことが好きになっていた。
会ったことはないし会える距離でもない。それでも、電話を毎日するようになってどんどん仲良くなっていく。そのたびに私の気持ちは大きくなっていった。
好きな人は作らない。そう決めたはずなのに、もう関係無かった。そもそも誰も大学生のことを知らないからまた同じように傷つくことなんてない。そう思っていた。
夏休み。私はある決断をした。
会いに行く。
どんどん好きが止まらなくなっていった私は同じ大学に行くことに決めた。親には「オープンキャンパスに行く」という名目で了承してもらい、ひとりで遠くの街までいった。
バスに乗ってる間はワクワクしていたが、到着時刻が近付くに連れて緊張に変わっていった。あと1時間という頃には緊張で吐きそうな勢いだった。
目的地に着くバス。真っ先にバスから飛び降りる。あたりを見渡すと、大好きな人の姿が見えた。
ああ。本物に会えた。嬉しくてたまらなかった。
家に行き、お風呂を借りてから少しお話をして、夕飯を食べに行った。
きっと並んで歩いている私達は、周りから見たら兄妹みたいだったと思う。
でも自分では恋人だって錯覚して一人で舞い上がっていた。
そして、その夜私は、初体験をした。
すごく痛かった。ありえない大きさのモノが私のなかに入ってくる。だけど苦痛じゃなかった。愛されてると思ったら痛みなんて感じなかった。それくらい好きだった。