「はぁっ!はぁっ!ゆいっ…」
わたしは目を覚ました
そう今のは夢
「支度しなきゃ…」
わたしはそう呟きベットから起き上がる
ゆいが最後に残した言葉
『い き ろ』
生きろ
その意味は
なん10回、なん100回と同じ夢をみても
わからない
きっとその意味がわかるのは今のところゆいだけ
でもそのゆいは…もぅいないんだ
『生きろ』その意味がわかったとき
ゆいは戻ってくるのかな?
真新しい制服に腕をとおしそんなことを思う
「ふぅ…行かなきゃ」
9月下旬
こんな時期に転校する人なんて
私くらいだろう
薄い茶色
ゆるい天然パーマの肩くらいまである髪
雪のように白い肌、ほんのり赤い頬
ぷるんとした赤い唇
わたしは
雪 ゆき
今日から新しい学校に転校する