家へ…勿論坂井宅に帰る車の中、翼がウザくてウザくて…

「亜美、足痛むか?」

「平気」

何度目よ!薬を飲んだから痛く無いって言ってるのに…

「喉乾いてないか?どっかで飲み物買ってくるか?」

「いらない」

「じゃお腹は?」

「帰ったら美智さんがご飯作ってくれてるでしょ?」

「じゃー…」

「翼?私は大丈夫!この怪我も翼のせいじゃないから!そんなに責任感じないでよ」

「でも…」

「でもじゃ無くて!じゃ、そんなに責任感じているなら私のお願いを1つ聞いてくれる?」

「ああ良いよ。なに?」

「私を過保護にしないで!」

「はぁ?」

「だってあんなに注目浴びるのはもうやだよ…」

お姫様抱っこして学校の中歩いたり、必要もない検査をしたりあんなVIPしか入れない病室…看護師さんがどこのご令嬢かって騒いでたよ…
あんな注目浴びるのはもうやだ!

「それは無理」

「はぁ?どうして無理なのよ?」

「俺が亜美を好きだから!それ以上もそれ以下もない。だから却下」

「………」

「亜美ちゃんの負けだね?諦めた方がいいよ?この翼は昔から言い出したら聞かないからさ!」

「恭之助さーん……」