うちの学校は10月の学祭の後生徒会選挙が行われる。

選挙と言っても議員さんみたいな選挙では無くて、選挙活動も選挙演説も無い。

2年生の成績上位5名の中で会長、副会長、書記、会計2名を2年生で投票し決めるのだ。まぁ人気投票みたいな物。

今年の会長は女子だけでは無く男子からも人気の高いサッカー部のイケメンに決まった。そして私は副会長となった。

11月からは新しい役員で生徒会の運営が始まる。

うちの学校は進学校ではあるが自由な校風で規則もそんなに厳しくない。

学園長の『勉強だけでは無く青春を謳歌しなさい』という校訓で生徒会主導の中多くのイベントが行われる。

だから生徒会役員は期末テストを目の前にクリスマスのイベント企画も準備進行しなくてはいけないから大変なのだ。


「ママも坂井さんの事知ってるけどとても良い方よ。奥さんの美智さんともママとても気が合うのよ」


弟の一史は随分前から聞いていたらしく学校の手続きも終わっていて来週にはパパ達と一緒にイタリアへ行くらしくひとり喜んでいる。

いや違うママも海外に住む事が夢だったと喜んでいるし、パパも『代理とはいえ支社長だぞ!凄いだろ?』と喜んでいる。

喜んで居ないのは私だけ…

もうこれは決定事項のようだ。






「えっーパパ!ママ!嘘でしょ!?」