その後、坂井家でふた家族揃っとクリスマスパーティが始まった。

美智さんはパパ達がイタリアから帰って来る事をママから連絡を受けて私を驚かせようと、このビックリパティーを企画したという。

「これからは坂井さんとも親戚付き合いになるのね?」

「そうね?仲良くしましょうね?」

ママと美智さんは楽しそうに話している。

「えっ?!なんで親戚付き合いになるの!?」

「だって、結婚するんでしょ?」

真面目な顔のママの訳の分からない返しに呆れる私。

「俺はまだ許していないぞ!?」

パパまでもまだ決まっていない話しに機嫌を悪くする。

「なんだ立花?うちの翼に問題でもあるのか!?」

「翼君に問題があると言ってるんじゃない!可愛い娘を簡単にはやれないと言ってるんだ!?」

「翼に問題が無いなら、何が問題なんだ!?」

お酒も入ってるせいか、だんだんヒートアップして来るパパと芳人さん。

そんな事はお構いなしのママと美智さんは

式はやっぱり国外が良いわね?とかやっぱり会社関係もあるだろうから国内の一流ホテルでとか、一層国内外で2回やりましょう。と盛り上がっている。

まるで自分達の結婚式の話をしてる見たい。

ああ… やっぱり良く似てる…

「パパも芳人さんも落ち着いて話しましょよ?」

慌ててパパと芳人さんの間に入る私。

すると翼まで

「立花のおじさん、俺、亜美が好きです。亜美と… 亜美さんと結婚させて下さい」

と、翼はパパに頭を下げる。

翼まで…

「ねぇ?そんなに慌てなくてもさ、姉ちゃん達はまた高校生でしょ?大学も行くらしいから、まだ慌てなくても良いんじゃない?もし、学生結婚されるにしてもせめて高校卒業してからにしたら?」

ひとり冷静な一史。

はい、ごもっともです!

一史の言葉に皆んな冷静になった様で再び楽しくパティーを再開した。