うちの学校は進学校なのに本当にイベント盛りだくさん、そして学園長はクリスマスパーティはクリスマスに!というちょっと迷惑な考えの為、2学期の終業式は12月24日クリスマスパーティの前に開会式の様に行われる。
その日だけは服装の規制は無い為、仮装する子も居ればドレスアップして来る子もいる。勿論、制服の子もいる。
だからちょっと異様な終業式になる。
その為12月23日は祝日で学校はお休みだが役員やクラス委員、軽音部は明日のパティーの準備に登校する。
朝から明日の準備の為に皆んな忙しく動きまわっている。
私は連絡係でイベントの本部となってる生徒会室でスマホを片手に各箇所から寄せられる進行状況連絡にあわせ人為配置をしていた。
それに合せて翼もまた校門や廊下、体育館の飾り付け、テーブルや椅子の配置、電飾や音響の手伝いにと動きまわっている。
その翼が生徒会室に戻って来た。
「なぁ亜美、木ノ下さんと清水さんは?今日一度も顔見てないんだけど?」と翼から聞かれる。
やっぱり居ないの気づいたか!?
気付かないように走り回らせていたんだけどな…
「彼女達には少し足りない物があって買い出しに行ってもらってるの…」
「買い出しってなに?昨日終わってるんじゃないの?」
ヤバイつっこんで来たか… なんて言おう…
そこへちょうど樋口君が戻って来た。
「悪い、昨日俺が買いに行く予定だった買い出しがイケてなくてさ、ふたりにはそれを頼んであるんだ」
樋口君は翼に分からないように目で合図をする。
「そうなのか?女子ふたりで大丈夫か?」
「清水さんのお兄さんが車で一緒に回ってくれるらしいから大丈夫だって」
「そうか、ならいいけど?」
ホッ… 良かった。樋口君、ナイスアシスト!

