背伸びして、キス



がっくりと肩を落とす。


「あれ、いいって言わなかったか?」

「で、でも。もったいないですし。洗ったら綺麗に落ちたので、まだ使えますし」

「あー・・・。まぁ。捨てろって言われて捨てにくいか」




困ったように言われ、はい、と肩を落とした。



「私の家、すぐそこなんです。今から取りにいって・・・」

「あー悪い。ちょっと急ぐんだわ。だから・・・」



すぐ側にあった車がその人の車だったらしく、車をあけると中をゴソゴソとしなにかを取り出した。
それにペンで何かを記入すると、私に差し出す。




「裏に俺のプライベート用携帯の番号書いてあるから。後でワンギリでもしといて。後でかけ直す」

「・・・はい」



渡されたのは名詞でそれを受け取るとその人は車に乗り込み行ってしまった。