「私、一条さんといると、私が私でいられるんです」
「え?」
「学校では、嫌なこと嫌って言えないのに、一条さんには、思った事ちゃんと言えるんです」
伝わるのなら。
ちゃんと私の気持ちのすべて。
一条さんに伝えたい。
「一条さんに会って、一条さんと話してると私、心から笑えるんです。楽しくて、幸せだって・・・思える」
「・・・」
「そんな人に初めて出会ったんです。一条さんは、高校生活っていう今しかできないことを大切にしろって言ったけど・・・」
顔をあげ、一条さんを見つめる。
「一条さんとの日々だって、私にとってはかけがえのない時間で、大切にしたい時間なんです」
「バカだな、俺。子どもだって言いながら、そんな子どもに諭されて・・・」
吐き出すように笑うと、一条さんの掌が私の頭を撫でる。


