(短編)運命の赤い糸の行先は。




「月希、ごめん。ノート写させてー。」



萌琉が両手合わせて頼んできた。



コイツ、宿題やってねーのかよ(笑)



ホント、しかたねーな。



「しかたねーな。ほら。」



ノートを渡すと萌琉はニコニコ笑って、



「ありがとっ!ごめんね。」



って笑顔で言う。



ホント、可愛い。



絶対誰にも渡したくない。



伊織なんかに、渡してたまるか。



萌琉をいちばん見てきたのは俺だからな。



だから、萌琉、何度も言うけど・・・・



「きゃはは、伊織ったら、なあに、いきなり。真面目になって!」



・・・・?



「ちょ、場所変えよう。大事な話だから。」



大事な話?



もしかして、告白?



萌琉・・・・っ!



俺は萌琉を探した。



萌琉は悲しそうな顔をしていた。